ロノウェ(Ronove)は、『ソロモンの小さな鍵(レメゲトン)』の第一部「ゴエティア」に記されたソロモン72柱の悪魔の一柱です。彼は特に言語や学問、説得力に関する力を持つ存在として知られています。
基本情報
- 名前:ロノウェ(Ronove)
- 別名:Roneve, Ronwe など
- 位階:侯爵(Marquis)かつ伯爵(Earl)
- 序列:27番目
- 支配する軍団:19の悪魔の軍団を統率
- 出現の姿:奇妙な怪物や半人半獣の姿
名前の由来
ロノウェの名前の語源には諸説があります。
- 一説では、古代の言葉や神話に由来し、名前そのものに知識の探求者や導師といった意味が込められているとも考えられています。
- もう一つの説では、古代ヘブライ語やフェニキア語の影響を受けており、「霊的な存在」を示唆している可能性もあります。
外見の描写
ロノウェの姿は奇怪な怪物として描かれることが多いですが、その具体的な特徴は書物や伝承によって異なります。
- 獣のような頭部:多くの文献では、彼が動物の頭を持っているとされています。
- 半人半獣の身体:人間の体に獣の特徴を持つことが一般的です。
- 威圧感のある存在:召喚時には、その見た目とは裏腹に非常に礼儀正しい態度をとることも特徴です。
このような姿は、彼の二面性を象徴しており、知識と恐怖を同時に抱かせる存在であることを示しています。
能力と役割
ロノウェは主に言語能力や説得術、知識の伝授に関する力を持っています。彼の力は召喚者に以下のような恩恵をもたらします。
1. 言語と弁論の技術の向上
- ロノウェは、召喚者に雄弁さや説得力を与えることができます。
- 政治家や交渉人が彼を召喚することで、人々を魅了したり、敵対者を説得したりする力を得るとされました。
2. 語学習得
- 異国の言葉や古代の言語を習得したい者に対して、言語の知識を授けることができます。
- 古代の魔術師たちは、未知の書物を読むためにロノウェの助けを借りたとされています。
3. 師としての役割
- ロノウェは非常に優れた教師でもあります。
- 召喚者に対して、哲学・神学・魔術・科学などの幅広い知識を教えます。
- 特に倫理や人間の心理に関する深い洞察を与えることができるとされています。
4. 人心掌握
- ロノウェは、召喚者の周囲の人々に好意を抱かせる力を持っています。
- 人間関係を円滑にするために用いられることが多かったとされています。
召喚と儀式
ロノウェを召喚する際には、以下の点に注意が必要です。
召喚の目的
- 弁論術の向上や言語習得が目的である場合、ロノウェは適任です。
- 人間関係の修復や敵対者を説得する手助けにも役立ちます。
儀式の注意点
- ロノウェは比較的穏やかな性質を持つ悪魔ですが、召喚者の態度が尊大であったり、礼節を欠いたりすると怒りを買う可能性があります。
- 正しい印章や護符を用いることで、安全に召喚できるとされています。
関連する神話・伝承
ロノウェは直接的な神話の神格化とは異なりますが、その存在は他の文化や伝承と結び付けられることがあります。
- 古代メソポタミアの神々:知識を司る神々との関連が指摘されています。
- 悪魔化された知識の神:中世ヨーロッパでは、異教の神々が悪魔として再解釈されることがあり、ロノウェもその一例である可能性があります。
また、彼の役割はしばしば賢者や導師といった側面を持つ他の悪魔とも重なります。
文化的な影響
ロノウェは、現代の文学やゲーム、映画などのフィクションにも多く登場します。
- ゲーム:『女神転生』シリーズや『Fate』シリーズなど、悪魔や英霊としてロノウェが登場することがあります。
- 文学:ゴシック文学やオカルト小説の中で、召喚された悪魔として描かれることも少なくありません。
- 漫画・アニメ:悪魔をテーマにした作品では、ロノウェの名前や性質がキャラクター設定に活用されています。
まとめ
ロノウェは、
- ソロモン72柱の中でも特に言語や説得に関する能力を持つ悪魔
- 27番目に位置し、19の軍団を統率する侯爵かつ伯爵
- 言語能力の向上、弁論術の強化、人心掌握の力を授ける存在
- 知識の伝授者としての側面を持つ、穏やかで賢明な悪魔
彼を召喚することで、召喚者は知識や言葉の力を得ることができると信じられてきました。

