1. 日本神話とは
日本神話は、日本列島の誕生や神々の系譜、国家の成立に関する神話の総称です。これらの神話は、古代日本における世界観を示し、後の宗教、政治、文化にも影響を与えました。
主な文献としては、以下の二つが挙げられます。
- 『古事記』(712年):太安万侶が編纂した最古の歴史書。
- 『日本書紀』(720年):舎人親王らが編纂した公的な歴史書。
これらは主に、天皇家の正統性を示すために記されたとされています。
2. 日本神話の特徴と起源
特徴
- 多神教:八百万(やおよろず)の神々が存在する。
- 自然崇拝:太陽、山、川などが神格化される。
- 神と天皇の関係:天皇はアマテラスの子孫とされる。
- 独自の神話構造:宇宙創成から国家形成までが語られる。
起源
日本神話は、東アジアの文化やシャーマニズムの影響を受けつつも、日本独自の神話体系を形成しました。
3. 天地開闢(宇宙と世界の創造)
日本神話では、最初に**混沌(カオス)**のような状態から世界が誕生します。
- 原初の神々の誕生
- 最初に「アメノミナカヌシ」「タカミムスビ」「カミムスビ」が現れる。
- これらは「造化三神」と呼ばれ、世界の創造を担う。
- イザナギとイザナミの登場
- 造化三神の後、「イザナギ」と「イザナミ」が誕生。
- 彼らは天の浮橋から矛を使い、大地をかき混ぜて日本列島を創造する。
- 国産みと神産み
- 日本列島(オノゴロ島、淡路島、本州など)を誕生させる。
- さらに火の神「カグツチ」を生んだ際に、イザナミは死ぬ。
4. 神々の系譜と主要な神々
イザナギは黄泉の国へイザナミを迎えに行きますが、彼女の変わり果てた姿に驚き、逃げ帰ります。この後、禊を行い、新たな神々が誕生します。
アマテラス・ツクヨミ・スサノオの誕生
- アマテラス(太陽の神)
- ツクヨミ(月の神)
- スサノオ(海と嵐の神)
この三神が日本神話の中心的存在となります。
5. 天孫降臨と日本の支配権
天孫降臨とは、天界の神であるアマテラスの孫「ニニギノミコト」が地上に降り、統治を開始する話です。
- ニニギはアマテラスの命を受け、葦原中国(地上)へ降臨。
- 天皇家の祖先となる。
- 三種の神器(剣・鏡・勾玉)を授かる。
この神話は、天皇家の正統性を示す重要なものとされています。
6. ヤマト王権と日本神話の関係
日本神話は、ヤマト王権(大和朝廷)の正当性を裏付けるために編纂されたと考えられています。
- 天皇家の祖先は神々とされ、統治の正統性を強調。
- 天皇はアマテラスの子孫として位置づけられる。
7. 英雄たちの伝説
日本神話には、多くの英雄が登場します。
ヤマトタケル(日本武尊)
- 東国征伐で活躍した英雄。
- 草薙剣を用い、困難を乗り越える。
スサノオとヤマタノオロチ
- スサノオがヤマタノオロチを退治し、**天叢雲剣(草薙剣)**を手に入れる。
- この剣は後に三種の神器の一つとなる。
8. 神話に登場する怪物・妖怪
日本神話には、多くの神獣や妖怪が登場します。
- ヤマタノオロチ(八つの頭を持つ大蛇)
- オオクニヌシと因幡の白兎(助けられた兎が運命を導く)
- 天狗、鬼、河童などの民間伝承の妖怪
9. 日本神話の影響と現代文化
神話の影響
日本神話は、以下のような分野に影響を与えています。
- 神道(神々を祀る宗教)
- 天皇制(天皇家の正統性を支える神話)
- 祝祭と年中行事(神話由来の祭りが多い)
現代文化への影響
- ゲーム・アニメ:「大神」「ペルソナ」「Fateシリーズ」など。
- 映画・小説:「もののけ姫」「君の名は。」などに神話的要素が見られる。
10. まとめ
日本神話は、天地創造から国家形成までの壮大な物語です。神々の活躍や英雄譚は、現在の日本文化にも深く根付いています。


