ボティス(Botis)は、『ソロモンの小さな鍵(レメゲトン)』の第一部「ゴエティア」に記されたソロモン72柱の悪魔の一柱です。
彼は主に秘密の暴露や未来の予見、そして争いの仲裁に関する力を持つ存在として知られています。ボティスは人間関係におけるトラブルや誤解を解決し、平和をもたらす役割を果たします。また、彼は隠された事実や未来の出来事を明らかにすることにも長けています。
基本情報
- 名前:ボティス(Botis)
- 別名:Bottis、Otis
- 位階:伯爵(Earl)、時に公爵(Duke)
- 序列:17番目
- 支配する軍団:60の軍団を統率
- 出現の姿:蛇の姿、または牙を持つ恐ろしい人間の姿
名前の由来
「ボティス」という名前の語源は不明ですが、ラテン語やギリシャ語の影響を受けたものと考えられています。一部の解釈では「Botis」が古代の魔術的な言葉に由来するとされることもあります。
また、別名の「Otis」は一部の写本に見られる表記で、写本の転写ミスや言語的変化により派生したものとされています。
外見の描写
ボティスは、召喚された際に以下の二つの姿で現れるとされています。
- 蛇の姿
- 巨大な蛇の形をとり、その恐ろしい姿で人間を威圧します。
- 蛇は古代の象徴として、知恵や変容を意味します。
- 牙を持つ恐ろしい人間の姿
- 大きな牙を持ち、威圧的な表情の人間の姿で現れます。
- しかし、召喚者が勇気を持って彼と対話すれば、即座に穏やかな人間の姿へと変化します。
- この変化は、ボティスが持つ「怒りの鎮静化」と「平和の促進」の力を象徴しています。
能力と役割
ボティスは多彩な能力を持つ悪魔であり、特に以下の点で召喚者を助けます。
1. 未来の予見
- ボティスは未来の出来事を見通す力を持っています。
- 召喚者が知りたい未来について具体的に尋ねれば、彼は真実を語るとされています。
2. 秘密の暴露
- 隠された真実や、他者が意図的に隠している情報を暴露します。
- 特に裏切りや陰謀の発見に役立つ能力です。
3. 争いの仲裁
- ボティスは、人々の間に起こった争いや誤解を解消する手助けをします。
- 彼の力を借りることで、複雑な人間関係を修復し、平和的な解決へ導くことができます。
4. 精神的成長の促進
- 自分自身の内面を見つめ直し、成長したいと願う者にも力を貸します。
- 自己認識を深めるための洞察を与えることができます。
召喚と儀式
ボティスを召喚するためには、以下のような儀式が行われます。
召喚の目的
- 未来の予見を望む者
- 隠された真実を知りたい者
- 争いの解決を求める者
- 精神的な成長を目指す者
儀式の手順
- 魔法陣を描き、その中央にボティスのシジルを配置します。
- 香木やハーブを焚き、空間を浄化します。特にラベンダーやミルラが好まれます。
- ボティスの名を呼びかけ、敬意を持って願いを伝えます。
- ボティスが姿を現したら、恐れずに対話し、自分の目的を明確に述べます。
注意点
- ボティスは召喚者の心の状態に敏感です。誠実な心で召喚することが重要です。
- 彼の言葉を信頼し、礼儀正しく接することで、より多くの知識を得ることができるでしょう。
関連する神話・伝承
ボティスの役割は、いくつかの神話や伝承に登場する存在と関連しています。
- デルポイの神託(ギリシャ神話)
- アポロンの神託を受ける巫女ピュティアが予見の力を持つように、ボティスも未来を見通す存在です。
- ミダス王(ギリシャ神話)
- 隠された真実が明かされるというテーマは、ミダス王の耳の秘密が暴露された話とも共通しています。
- メディエーター(調停者)
- 人間関係を円滑にし、争いを鎮める役割は、多くの神話に登場する調停者の神々と重なります。
文化的な影響
ボティスは現代のフィクションやオカルト作品においても描かれることがあります。
- ゲーム:『女神転生』シリーズや『Fate』シリーズなどに登場し、予見や調停の能力を持つキャラクターとして描かれています。
- 文学:オカルト系の書籍や小説では、未来を見通す力を持つ悪魔として登場します。
- 映画・ドラマ:悪魔召喚をテーマにした作品で、真実を暴く存在として描かれることがあります。
まとめ
ボティスは、
- ソロモン72柱の中で17番目に位置する悪魔
- 伯爵または公爵の位階を持ち、60の軍団を統率
- 未来の予見や秘密の暴露を行う能力を持つ
- 争いの仲裁や精神的成長の促進を助ける存在
- 蛇や牙を持つ恐ろしい姿で現れるが、穏やかな人間の姿にも変化する
彼を正しい目的で召喚し、誠意を持って対話すれば、ボティスは多くの知恵と導きを与えてくれるでしょう。

