**十二支(じゅうにし)**は、古代中国を起源とする時間や方位、年齢を表すための概念です。日本を含む東アジアの文化に深く根付いており、現在でも干支(えと)として暦や占いなどに使われています。
十二支は、**子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)**の12種類の動物に対応しています。
1. 十二支の起源
① 古代中国の起源
十二支の起源は古代中国の殷(いん)や周(しゅう)の時代にまで遡ります。元々は天文学や暦法と結びついた概念で、天体の運行を基に12の周期を設定しました。
さらに、人々にとって覚えやすく親しみやすいように、身近な動物を十二支に当てはめるようになりました。この十二支と共に、**十干(じっかん)を組み合わせた干支(かんし)**が作られ、暦や時間の体系として広まったのです。
2. 十二支の意味と象徴
各十二支は、単に動物を表すだけではなく、性格や運命、方角や時刻などに関する象徴的な意味を持っています。以下は、それぞれの十二支の解説です。
① 子(ね・鼠)
• 方角:北
• 時刻:23時~1時
• 象徴:繁栄、機敏、知恵
• 性格:賢く、洞察力が鋭い
鼠は繁殖力が強く、多産の象徴とされています。また、食糧を貯蔵することから、富や蓄えの象徴でもあります。
② 丑(うし・牛)
• 方角:北北東
• 時刻:1時~3時
• 象徴:勤勉、誠実、忍耐
牛は農業に不可欠な動物であり、力強さと粘り強さの象徴です。忍耐強く努力することを象徴しています。
③ 寅(とら・虎)
• 方角:東北東
• 時刻:3時~5時
• 象徴:勇気、威厳、決断力
虎は古代から魔除けのシンボルとされ、勇猛さや正義を表します。決断力に優れた人物の象徴とされています。
④ 卯(う・兎)
• 方角:東
• 時刻:5時~7時
• 象徴:平和、幸福、敏捷
兎は優雅で穏やかな性格を象徴し、家庭円満や繁栄を表します。また、月と関係が深く、神秘的な存在としても知られています。
⑤ 辰(たつ・龍)
• 方角:東南東
• 時刻:7時~9時
• 象徴:権力、成功、繁栄
龍は十二支の中で唯一の架空の生物です。中国では皇帝の象徴とされ、幸運や権威の象徴として崇められています。
⑥ 巳(み・蛇)
• 方角:南南東
• 時刻:9時~11時
• 象徴:知恵、再生、神秘
蛇は脱皮を繰り返すことから、再生や不死の象徴とされています。また、知恵や直感の象徴でもあります。
⑦ 午(うま・馬)
• 方角:南
• 時刻:11時~13時
• 象徴:自由、活力、成功
馬は古代から移動や戦争に不可欠な動物であり、スピードや力強さを象徴します。成功への道を切り開く力を示します。
⑧ 未(ひつじ・羊)
• 方角:南南西
• 時刻:13時~15時
• 象徴:平和、家族愛、穏やかさ
羊は群れで生活することから、協調性や家庭円満の象徴とされています。また、信仰の対象にもなることがあります。
⑨ 申(さる・猿)
• 方角:西南西
• 時刻:15時~17時
• 象徴:機知、器用、適応力
猿は知恵の象徴であり、素早い判断力や柔軟性を示します。また、日本では厄除けの存在としても信仰されています。
⑩ 酉(とり・鶏)
• 方角:西
• 時刻:17時~19時
• 象徴:勤勉、誠実、目覚め
鶏は朝を告げる存在として、目覚めや新たな始まりを象徴します。また、誠実さや責任感を象徴する動物です。
⑪ 戌(いぬ・犬)
• 方角:西北西
• 時刻:19時~21時
• 象徴:忠誠、正義、友情
犬は忠実で献身的な存在として知られています。人々の守護者や家族愛の象徴としても描かれます。
⑫ 亥(い・猪)
• 方角:北北西
• 時刻:21時~23時
• 象徴:勇気、決断力、猪突猛進
猪は勇猛果敢な性格を象徴し、目標に向かって突き進む決断力や強さの象徴です。日本では山の神の使いともされています。
3. 十二支の文化的影響
十二支は、単なる暦の概念にとどまらず、東アジアの文化や信仰、芸術にも大きな影響を与えています。
• 年賀状:日本では干支の動物をモチーフにした年賀状が広く用いられています。
• 占い:十二支と十干を組み合わせた干支占いは、性格診断や運勢判断に用いられます。
• 神社仏閣:多くの寺社で十二支の彫刻や絵画が見られ、方位除けや開運祈願に関係しています。
4. まとめ
十二支は、時間や方位を表す便利な道具であると同時に、人間の性格や運命を象徴する文化的な存在です。日本や中国をはじめとする東アジアでは、今なお干支に基づく占いや信仰が根付いており、私たちの生活に密接に関わっています。
動物たちに込められた意味を知ることで、十二支はより身近で奥深い存在として感じられるでしょう。

