ソロモン72柱とは、『ソロモンの鍵』や『レメゲトン』といった西洋の魔術書(グリモワール)に記された、ソロモン王が使役したとされる72の悪魔のことです。
これらの悪魔は、ユダヤ教やキリスト教の伝説と結びつき、魔術や召喚術の文脈で語られる存在です。
1. ソロモン72柱の起源
◇ ソロモン王の伝説
• ソロモン王は、古代イスラエルの第三代王であり、知恵と権力を兼ね備えた存在として『旧約聖書』に描かれています。
• 特に有名なのは、神から授けられた**「知恵」と、悪霊を封じるための「ソロモンの指輪」**に関する伝説です。
◇ 『ソロモンの鍵』と『レメゲトン』
• 『ソロモンの鍵』(Clavicula Salomonis)は、中世の魔術書で、悪魔の召喚や使役に関する知識が記されています。
• **『レメゲトン』はその派生で、五部構成の魔術書です。その第一部である『ゴエティア』**に、72柱の悪魔の詳細が記されています。
• ソロモン王はこれらの悪魔を召喚し、知識を得たり建築を助けさせたりしたとされています。
2. ソロモン72柱の役割と特徴
◇ 悪魔の分類
72柱の悪魔は、それぞれが階級や支配領域を持っています。
彼らの階級には以下のようなものがあります。
• 王(King)
• 侯爵(Marquis)
• 公爵(Duke)
• 伯爵(Earl)
• 騎士(Knight)
• 総裁(President)
◇ 悪魔の能力
72柱の悪魔は、多様な能力を持っているとされます。
• 未来の予知
• 隠された知識の提供
• 富や名声の授与
• 人間関係の調整
• 魔術的な力の増幅
ただし、これらの力を得るには、召喚者の意志の強さと適切な儀式が必要とされています。
3. 代表的なソロモン72柱の悪魔
以下は、72柱の中でも特に有名な悪魔の一部です。
■ バエル(Bael)
• 階級:王
• 特徴:召喚者に透明になる力を与える。
• 姿:猫、蛙、人間の頭を持つ3つの顔を持つ。
■ アスモデウス(Asmodeus)
• 階級:王
• 特徴:愛と情欲を操る力を持つ。
• 姿:3つの頭(牡牛、人間、羊)を持ち、蛇の尾を持つ。
■ ベリアル(Belial)
• 階級:王
• 特徴:地位や名誉を与えるが、人間を堕落させる力を持つ。
• 姿:美しい天使の姿をしていることが多い。
■ アガレス(Agares)
• 階級:公爵
• 特徴:逃亡者を捕らえる、言語を教える力を持つ。
• 姿:ワニに乗った老人として描かれる。
■ パイモン(Paimon)
• 階級:王
• 特徴:学問や秘術に精通し、隠された知識を授ける。
• 姿:王冠を被った男性で、ラクダに乗って現れる。
4. ソロモン72柱の文化的影響
◇ 文学・映画・ゲーム
• 『ファウスト』:ゲーテの作品において、悪魔と契約するテーマが描かれています。
• 『悪魔の辞典』:19世紀の作家アンブローズ・ビアスによる風刺的な書物でも、悪魔が登場します。
• 『シャドウバース』や『Fate』シリーズ:72柱の悪魔をモチーフにしたキャラクターが登場します。
◇ オカルトと魔術
• 現代の魔術やオカルト信仰の中でも、ソロモン72柱は象徴的な存在です。
• 儀式魔術では、特定のシンボルや呪文を用いて悪魔を召喚し、意志を伝えるとされています。
5. まとめ
ソロモン72柱は、古代の知恵と魔術に基づく神秘的な存在であり、
彼らは 知識の探求 や 願望の成就 を求める人々にとって象徴的な存在となっています。
• ソロモン王の伝説を通じて形成された彼らの物語は、善悪の境界や人間の欲望を考察する題材としても用いられます。
• 72柱の悪魔は単なる恐怖の象徴ではなく、人間の内面を映し出す存在として描かれることもあります。
魔術や神話に興味を持つ際、ソロモン72柱はその奥深さから学びが多いテーマと言えるでしょう。

